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2023.04.06 離婚・男女問題

DV(ドメスティックバイオレンス)

DV(ドメスティックバイオレンス)

今回は、DV(ドメスティックバイオレンス)について解説いたします。

DVとは

DVとは、ドメスティックバイオレンスの略で家庭内での暴力のことを指します。明確な定義はなく、日本では「配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者から振るわれる暴力」という意味で使われることが多く、配偶者のみならず、事実婚の相手や同棲相手などから受けるなど、様々な形態の暴力全般のことを意味します。
また、DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)では、「配偶者からの暴力」について、「配偶者からの身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」と定義しており、暴言や脅迫などの強い精神的ストレスを与える行為もDVにあたるとされています。DVは、法律上の離婚原因のひとつで、以前のDVは夫から妻に対してなされるものと思われていましたが、近年は逆に、夫が妻からのDVを理由に離婚を求めるケースも増えてきています。

DVの種類

DVは、殴る・蹴るなどの身体的なものはもちろんのこと、精神的、性的、経済的なDVに分けられます。

身体的DV

身体的DVは、最も典型的なもので、身体に直接危害を加え、ケガを負わせるような暴力のことをいいます。身体的DVの場合、最悪、死に至る場合もありますが、目立つ場所に外傷があれば周囲が気づいてくれることが多いです。たとえ夫婦間で行われたものであっても、態様によっては、傷害罪や暴行罪などの刑法上の犯罪行為となる場合もあります。具体例として、殴る、蹴る、叩く・髪を引っ張る・首を絞める・物を投げつける・刃物を突き付けるなどあげられます。

精神的DV

精神的DVは、一般的に「モラハラ(モラルハラスメント)」と言われるような行為で、暴力をふるうわけではないが言動や態度によって精神的なストレスを与える行為のことをいいます。心無い言動で相手の心を執拗に傷つけたり、恐怖心で支配したりする行為がこれにあたります。精神的DVは、身体的DVと違い、目に見える外傷がないため、周囲が気付きにくいのが特徴です。具体例として、大声で怒鳴る・無視する、命令する、脅迫する・繰り返し説教をする・人前でバカにする・行動を極端に細かくチェックする・親族や友人など、外部との接触を制限する・子供に危害を加えると言って脅す

性的DV

性的DVは、性的な嫌がらせのことをいい、たとえ夫婦でも同意がないのに無理矢理、性交を行えば性的DVに該当します。具体例として、嫌がっているのに性行為を強要する・特殊な行為を求める・避妊に協力しない・中絶を強要する・無理やり性行為の動画を見せる・嫌がっているのに裸の写真や動画を撮る

経済的DV

経済的DVは、経済面で過度の負担をかける行為で、夫婦間で経済的に優位な立場にある方が家庭のお金をコントロールし、相手を経済的に追い詰める行為をいいます。また、金銭的な自由を奪うことによって、相手を支配下に置こうとする行為と言われることもあります。経済的DVの被害者は専業主婦や夫がお金の管理をしている家庭に多く、生活費が足りず借金までしてしまう主婦もいます。具体例として・生活費を渡さない・仕事を辞めさせる・買い物の決定権を与えない・家計簿を必要以上にチェックする・生活費を渡すときに土下座をさせる

DVの証拠

DVの加害者は世間体を気にして離婚を望まない傾向があり、離婚で揉める可能性があります。話し合いや調停で離婚が成立しなければ、最終的に離婚裁判となります。裁判で、DVによる慰謝料の支払いや離婚を認めてもらうためには、DVをされていたことを証明する客観的な証拠が必要となります。身体的な暴力を伴う場合は診断書を提出することで立証できますが、身体的な暴力を伴わない場合は、家庭内での出来事であるため立証が難しいことがあります。そのため、以下のようなものが有力な証拠となります。

  • 医師の診断書や病院の受診歴・被害の写真(DVによって負わされた怪我や壊された物、暴れた後の部屋の様子)
  • 暴力を振るわれているときの動画や音声データ
  • 警察や公的機関への相談記録
  • されたことや言われたことを記録した日記やメモ(いつ・誰が・どこで・誰に・どのようなことをしたのか、具体的に書いておくとよいでしょう)
  • 脅迫的な文面のメールや電話の記録

半田みなと法律事務所では、DV被害者の方の相談をお受けしております。お一人で悩まず、ご連絡くださいませ。また、事務所へ足を運ぶことが相手方に気づかれてしまうとご心配な方はお電話でのご相談も可能です。