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Category住宅ローンの基礎知識
不動産購入の資金計画
こちらの目的は、手持ち資金と住宅ローンを合わせて「だいたいこれくらいの価格のものなら購入できそうだ」という額を算出することですが、そのためにはまず、自己資金を知っておく必要があります。自己資金(貯蓄額)は、不動産を購入するにあたり多いに越したことはないですが、自己資金をすべて頭金として使うわけにはいきません。というのも、不動産を購入する際には、各種の税金や手数料などの「諸費用」がかかるからです。これら諸費用の目安は、物件価格の10%程度。貯蓄額が500万円あったとしても、諸費用に200万円かかるとすれば、頭金として使えるのは300万円となります。一般に、頭金として物件価格の2割程度は用意した方が無難ですので、諸費用も考慮すれば、自己資金の目安として、頭金+諸費用で物件価格の3割程度あると安心です。
住宅ローンの種類
住宅ローンには大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
変動金利型ローン
その時々の金利動向に応じて定期的に金利の見直しが行われ、それによって返済額が増減します。市中金利が上がれば適用される金利も上がり、市中金利が下がれば適用される金利も下がります。昨今は低金利時代でもあるため、特に低い金利となっています。また、変動金利型で始めてから、後になって固定金利型に変更することも可能です。
メリット:固定金利型より金利が低いため、支払額が少なくて済む
デメリット:金利の上昇時に支払額が増える
固定金利型ローン
契約時点で借入期間中の金利が固定されるタイプです。変動金利型と異なり、どのような社会情勢になったとしても借入期間中の金利は変わりません。なお、当初の金利が完済まで変わらない全期間固定のものと、一定の時期だけ固定(例:10年)するものがあります。固定金利型は返済額があらかじめ決まっているため、返済計画が立てやすい反面、変動金利型と比べ金利が高くなります。金利の見直しもできません。
メリット:金利が上昇しても支払額は上昇しない
デメリット:低金利時代が続いても支払額は少なくならない
なお、金融機関により、固定期間が終了後、固定金利型と変動金利型を選択できるタイプや、固定金利型と変動金利型をミックスできる金利ミックスローンなども開発されています。
住宅ローンの返済方法
元利均等返済
住宅ローンの返済期間中、毎回の返済額(元金+利息)を一定にするタイプです。元金と利息の返済割合が返済期間の経過に従って変わっていく仕組みで、返済開始当初は利息部分の支払いが大きく、返済が進むにつれて元金部分の支払い割合大きくなっていきます。
元金均等返済
毎回の返済額のうち、元金の返済額を一定額にするタイプです。毎月の返済で元金が一定額減少していくので、利息は毎月計算することになります。そのため、毎月の返済額は月により異なります。返済当初の返済額は多くなりますが、元金の減少に伴い利息も少なくなるので、期間の経過とともに返済額は少なくなっていきます。
繰上げ返済
住宅ローンの返済期間は、通常かなり長期になります。そして、返済期間が長くなれば長くなる分だけ、利息の支払いも多くなります。そこで、手元資金に余裕がある場合などでは、繰上げ返済をすることをすることをおすすめします。
繰上げ返済とは、通常の返済とは別に手元資金を使って住宅ローンの残高を減らす方法です。繰上げ返済による資金は、ローンの元金部分に充当されるため、将来支払うはずの利息をカットすることができます。特に、元金が大きかったり残りの期間が長かったり、または利息が高い場合などに大きな効果があります。この繰上げ返済には、「全額繰上げ返済」のほか、「一部繰り上げ返済」という方法もあります。また、一部繰り上げ返済には、①月々の返済額は変えず、返済期間を短縮するタイプと、②返済期間は変えず、月々の返済額を少なくするタイプの2つがあります。
住宅ローンは長期にわたるので、金利や返済方法など慎重な返済計画を立てることが重要です。
不動産について、お困りの方は半田みなと法律事務所へご一報くださいませ。