半田市、常滑市、知多市で弁護士をお探しなら弁護士法人半田みなと法律事務所「お知らせ・コラム」ページ

MENU CLOSE

お知らせ・コラム

Column

カテゴリ

Category
2025.02.01 遺産相続・成年後見

相続放棄の手続き・必要書類・期間について解説!弁護士に依頼するメリットとは?

相続放棄の手続き・必要書類・期間について解説!弁護士に依頼するメリットとは?

大切なご家族を失い、相続に関する手続きや選択に戸惑いを感じている方もいらっしゃると思います。

「財産を引き継ぐべきか、それとも相続放棄を選ぶべきか」

その決断には、時間的なプレッシャーや法律的な不安がつきまといますよね。
相続放棄は、負債を避けるために重要な手続きですが、期限や必要な書類、具体的な流れを正確に理解しておかないと、想定外のトラブルに見舞われることもあります。

この記事では、相続放棄の基本から、手続きに必要な情報、さらに弁護士に相談するメリットまで丁寧に解説します。
心の負担を少しでも軽くするために、ぜひ参考にしてください。

相続放棄とは?基礎知識と基本の手続き

相続放棄

相続が発生すると、財産を引き継ぐかどうかを判断する必要があります。
この選択には「相続放棄」という重要な選択肢も含まれます。

相続放棄とは何なのか、なぜそれが必要なのか、他にどのような選択肢があるのかを知ることは、適切な判断をするために大切です。
この章では、以下のポイントについて詳しくご説明します。

  • 相続放棄の定義と必要なケース
  • 相続放棄以外の2つの選択肢
  • 相続放棄の基本的な流れ
  • 相続放棄の手続きに必要な続柄別の書類一覧
  • 相続放棄が完了するまでの期間

これらのポイントを参考にして、相続における最適な選択を目指しましょう。

相続放棄の定義と必要なケース

相続放棄とは、故人の財産を一切引き継がないための法的手続きです。プラスの財産だけでなく借金などのマイナスの財産も相続しなくて済みます。
この制度は、相続人が不利益を被ることを避けるために設けられている大切な選択肢です。

 

相続放棄を選択すると、法律上は初めから相続人ではなかったとみなされます。そのため、遺産分割協議の対象外になり、他の相続人に影響が出る場合もあります。
ただし、手続きを進める上で期限や条件があるため、注意が必要です。

相続放棄が適したケースとして、以下のような状況が挙げられます。

  • 遺産の負債が多く、相続すると経済的負担が大きい
  • 親族間のトラブルを避けたい
  • 遺産の管理や維持が困難
  • 海外の不動産や口座が含まれ、手続きが煩雑

相続放棄は、相続人の権利を守るための大切な制度です。自分の状況を正しく判断し、適切な手続きを進めましょう。

 

相続放棄以外の2つの選択肢

相続放棄以外の選択肢としては、すべて相続する「単純承認」と遺産の一部を相続する「限定承認」があります。

単純承認

単純承認はすべての財産をそのまま引き継ぐ方法です。
プラスの財産もマイナスの財産も、全て無条件で相続することになります。

例えば、現金や不動産といった資産をそのまま受け取れる一方で、故人が抱えていた借金も引き継がなければなりません。
単純承認は特に手続きが必要なく、相続が発生した状態をそのまま引き継ぐため、一見簡単に思えます。
しかし、借金や未払い金が多い場合は相続人にとって大きな負担となる可能性があります。

限定承認

限定承認とは、プラスの財産の範囲内で負債を返済する手続きです。特定の財産を手放したくない場合に有効な手続きとなります。

例えば、家や土地などの財産が2,000万円、負債が2,500万円ある場合、2,000万円分の財産を相続し、2,000万円分の負債を返済する義務を負います。
残りの500万円の負債は支払う必要がなくなるため、遺産を超える借金を負うリスクを防げます。

さらに、後から新たな相続財産が見つかった場合も、その財産を引き継ぐことが可能で、多額の負債が判明しても、相続財産の範囲内で対応できるというメリットがあります。

ただし、限定承認には他の相続人全員の同意が必要であり、手続きが複雑です。
スムーズに進めるためにも、弁護士への相談をおすすめします。

相続放棄の基本的な流れ

相続放棄をスムーズに進めるには、正しい手順を理解し、期限内に必要な行動を取ることが重要です。
ここでは、相続放棄の具体的な流れをステップごとに詳しく説明します。

1.相続財産調査を行い、相続放棄が適切かどうか検討する

まず、遺産の全体像を把握するために、預金通帳や不動産登記簿、債務の確認などを含む財産調査を行います。

この調査では、プラスの財産(現金や不動産など)とマイナスの財産(借金など)のバランスを確認し、相続放棄が最適な選択肢であるかどうかを慎重に検討します。

2.必要な書類を揃える

次に、相続放棄のために必要な書類を準備します。
相続人の続柄によって必要な戸籍書類や範囲が異なるため、注意が必要です。

3.家庭裁判所へ相続放棄の申し立てを行う

必要書類を揃えたら、家庭裁判所に相続放棄の申し立てを行います。

この際、申し立て書類に記入漏れがないよう注意しましょう。手続きが正確でない場合、受理されない可能性があります。

4.家庭裁判所から届く照会書を受け取る

申し立て後、家庭裁判所から照会書が郵送されてきます。
相続放棄が本人の意思に基づいてなされているものなのか確認する書類です。相続放棄ができない条件に該当しないかもあわせて確認します。

5.照会書に必要事項を記入して返送する

照会書には、必要事項を正確に記入し、指定された期限内に返送します。この段階での回答内容が不適切だと、手続きが遅れる可能性があります。

6.家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書を受け取る

最後に、相続放棄申述受理通知書が届けば手続きは完了です。この通知書は、相続放棄が正式に認められたことを証明する重要な書類となります。

相続放棄の手続きに必要な続柄別の書類一覧

相続放棄のために必要な書類は、主に次のとおりです。上記に加え、収入印紙(申請人1人につき800円)と切手(金額は裁判所により異なる)が必要です。

相続放棄

相続放棄が完了するまでの期間

相続放棄が受理されるまでには、最低でも約1ヶ月は必要です。

必要書類の準備・申立書類の作成・家庭裁判所への提出(10日〜1ヶ月)

家庭裁判所から届く照会書の受領(約10日)

回答書の提出〜相続放棄申述受理通知書の到着(約10日)

相続放棄の申立てには3ヶ月の期限があるため、早めに手続きを行う必要があります。

相続放棄の期限と注意点

相続放棄を検討する際、期限を守ることが大変重要です。この章では、期限に関する基本的なルールや、例外的に期限を過ぎても認められる場合、注意点について詳しく解説します。

相続放棄が認められる期限

相続放棄は被相続人が亡くなったことを知った日から3か月以内に手続きを完了する必要があります。(相続の承認又は放棄をすべき期間)

第九百十五条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

2 相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

引用元:民法|e-Gov法令検索

この3か月は「熟慮期間」と呼ばれ、財産の調査や判断を行うための時間が与えられています。ただし、何も手続きをしないままこの期間が過ぎると、法律上「財産をすべて承認した」とみなされ、相続放棄は認められません。

相続放棄の期間を延長できる場合

場合によっては、3か月の熟慮期間内に相続放棄の手続きを完了できないことがあります。
その際には、家庭裁判所に「熟慮期間の延長」を申し立てることが可能です。

  • 相続財産の調査が終わらない場合財産の全容を把握するための時間が足りない場合、延長の申請が認められることがあります。
  • 他の相続人との連絡が取れない場合
    他の相続人と協議が必要な場合も、延長が適用されることがあります。

これにより、慎重な判断を行うための時間を確保できます。

3ヶ月の期限を過ぎても相続放棄が認められる場合

例外的に、期限を過ぎてから相続放棄が認められるケースもあります。

  • 期限を過ぎてから相続人であることを知った場合
    自分が相続人であることを知らなかった場合は、家庭裁判所が柔軟に対応することがあります。
  • 期限後に負債の存在が判明した場合
    被相続人の借金が督促状などで後から判明した場合にも、相続放棄が認められる可能性があります。
3ヶ月の期限内であっても相続放棄が認められない場合

期限内でも下記のような行動を取った場合、相続放棄ができない場合もあります。

  • 亡くなった方の預貯金を使った
  • 相続財産を使って亡くなった方の債務を支払った
  • 相続人全員で話し合って決めた相続財産の分配方法を記載した書類である「遺産分割協議書」に押印してしまった
  • 相続財産を意図的に隠した

これらの行動は、相続を承認したとみなされるため、注意が必要です。

相続放棄を弁護士に依頼する5つのメリット

相続放棄は、期限や手続きの複雑さから自己判断で進めるのが難しい場合があります。そこで、弁護士に依頼する具体的なメリットを5つご紹介します。

1.相続放棄が最適かどうかのプロのアドバイスを受けられる

相続放棄がベストな選択かどうかを判断するには、専門的な視点が欠かせません。

相続財産にはプラス面とマイナス面があり、受け継ぐべきか放棄すべきかは慎重に検討する必要があるからです。弁護士に相談することで、財産全体の状況を踏まえた具体的なアドバイスが受けられます。

2.期限内に確実に手続きを終えるためのサポートが受けられる

相続放棄には、3ヶ月という限られた期限が設けられています。この期間を過ぎると放棄が認められないため、スピーディーな対応が必要です。

弁護士に依頼すれば、必要な書類の準備や手続きの進め方をサポートしてもらえるので、期限内に間に合う安心感があります。

3.相続人同士のトラブルを未然に防ぐための調整が可能

相続には複数の相続人が関わるため、意見の対立やトラブルが生じることも少なくありません。そんな時、弁護士が中立な立場から調整役を担うことで、手続きがスムーズに進みやすくなります。

結果として家族関係を損なう心配を減らしながら、安心して手続きを進められるのが大きなメリットです。

4.債権者とのやり取りを代行してもらい負担を軽減できる

相続放棄を進める際、債権者からの連絡や請求は大きな負担になります。弁護士に依頼すれば 「受任通知」 を送付し、債権者とのやり取りを代行してもらうことが可能です。

そのため、返済請求への対応を全て任せることができます。ちなみに、弁護士と比較される司法書士は、相続放棄の申述書作成はできますが、代理人として債権者との交渉を行うことはできません。

特に、相続放棄の期限が過ぎた場合や、債権者が強く請求してくるケースでは、弁護士の関与が不可欠です。
専門家に任せることで、精神的な負担を軽減しながら、安心して手続きを進めることができます。

5.期限が過ぎた場合でも適切な対処方法を提案してもらえる

相続放棄の期限が過ぎてしまった場合、基本的には相続放棄はできません。しかし、弁護士に相談すれば、特例措置の適用や他の対応策を提案してもらえる可能性があります。

また、相続放棄以外の方法で債務の整理を検討することも可能です。法律の知識を持つプロだからこそ、適切な解決策を見つけられます。

相続放棄を依頼する弁護士を選ぶ3つのポイント

相続放棄の手続きを弁護士に依頼する際、どの弁護士を選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
この章では、安心して依頼できる弁護士を選ぶための3つのポイントをご紹介します。

1.相続放棄や遺産相続の解決実績が多数ある

相続放棄や遺産相続は、法律知識だけでなく豊富な実績が重要です。これまでに多くのケースを担当した弁護士は、複雑な状況にも柔軟に対応でき、最適なアドバイスを提供できます。

解決した事例が豊富な法律事務所を選ぶことで、安心感が生まれます。
半田みなと法律事務所の相続放棄・遺産相続に関するご相談者さまの声はこちらこちらをご覧ください


2.他の専門家との連携体制が整っている

相続問題では、不動産の名義変更や税務処理など、弁護士以外の専門家のサポートが必要になることがあります。税理士や司法書士などと連携している事務所を選ぶことで、ワンストップで手続きが進むため、負担を大幅に軽減できます。

半田みなと法律事務所では、税理士・行政書士・不動産鑑定士などの専門家と連携し、ご相談者さまの手続きの負担軽減に努めています。

3.話しやすい雰囲気がある

相続問題はデリケートで個人の事情が絡むため、弁護士との相性も重要です。無料相談などで直接話してみて「相談しやすい」「安心感がある」と感じられるかを確認するのがおすすめです。

半田みなと法律事務所の無料相談予約(LINE予約)はこちらから 

公式ラインアカウントはこちらをクリックしてください

相続放棄の弁護士費用の相場

相続放棄にかかる弁護士費用は、1人あたり5万円〜10万円 が一般的ですが、案件の複雑さによって料金が変わります。特に以下のケースでは、追加費用が発生する可能性があります。

  • 相続放棄の期限が過ぎている
  • 相続財産の調査も依頼したい
  • 相続財産清算人選任の申立てが必要

「相続財産清算人選任の申立て」とは、相続人がいない場合や相続放棄によって相続人がいなくなった場合に、相続財産を整理・清算する人(相続財産清算人)を選ぶ手続きのことを指します。

弁護士費用は法律事務所ごとに異なるため、事前に確認し、納得した上で依頼すると安心です。

半田みなと法律事務所では、相続放棄を希望する人数が増えるほど、一人あたりの費用負担が軽減される料金システムを採用しています。
半田みなと法律事務所の相続放棄手続きの費用(人数分)の詳細はこちら
こちらをご覧ください

相続放棄は一人で悩まず、弁護士に相談を

今回の記事では、相続放棄の手続きや、弁護士に依頼するメリットについてお伝えしました。相続放棄は、期限の管理や必要書類の準備、親族間の話し合いなど、慎重な対応が必要な手続きです。
弁護士に依頼することで、手続きがスムーズになり、心理的な負担も大きく軽減できます。

相続に関するお悩みがある方は、本記事の内容を参考にして、最適な選択肢を見つけてください。必要であれば専門家に相談し、確実かつ安心な手続きを進めましょう。

半田みなと法律事務所は、半田市を中心に、常滑市・知多市・東海市・碧南市・高浜市・知多郡・武豊町・美浜町・東浦町・南知多町・刈谷市・西尾市・安城市・阿久比町を対象エリアとしています。

相続放棄でお困りの方は、お気軽にご相談ください。半田みなと法律事務所の無料相談予約(LINE予約)はこちらから

公式ラインアカウントはこちらをクリックしてください