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動画撮影と投稿その２

ゲームプレイ動画

ゲームプレイ動画は、一般的に、著作権法上「映画の著作物」として保護の対象とされていて、著作権者であるゲーム製作会社に無断でゲームプレイ動画を投稿する行為は、テレビドラマや劇場用映画の無断投稿と同じように、基本的に、複製権侵害、公衆送信権侵害となります。無断投稿者は、ゲーム製作会社等の著作権者から損害賠償を請求せれるほか、著作権者が刑事告訴をした場合には、刑事処罰を受けるおそれがあります。

ゲームプレイ動画に対するゲーム製作会社の対応も多様になっており、大きく３つに分かれています。

• 積極承認

製作会社がゲームプレイ動画の投稿を、公式見解として承認している場合です。これは、ゲームプレイ動画の投稿がゲームの宣伝となり、ゲーム製作会社にもメリットがあると考えるためです。

• 放任

ゲームプレイ動画の投稿の取り扱いについて、ゲーム製作会社が公式見解を示しておらず、動画当サイトに投稿されているゲームプレイ動画についても削除されていない場合です。

• 強硬姿勢

ゲーム製作会社として、ゲームプレイ動画の投稿を認めず、動画投稿サイトにゲームプレイ動画が投稿されても削除されるほか、場合によっては損害賠償等の責任追及等も行われる場合です。

動画投稿サイトの削除請求

◆著作権侵害

著作権侵害を理由とする削除請求については、動画投稿サイト側も専用の申立フォームや削除ツールを提供するなど、権利者側の申立と削除が比較的スムーズに行われるようになってきています。投稿数が最も多いとされるYouTubeは「著作権侵害の申し立て」フォームを設けており、ここに所定事項を記入すれば削除請求が行えます。ただし、このフォームで申請した場合、サイトに請求者名が表示されます。ニコニコ動画やFC2動画についても削除申立フォームを設けています。
YouTubeでは、投稿された動画に含まれるコンテンツと著作権保有者が提出した作品が一致した場合に、著作権保有者はどのような対処をするか（音声をミュート、閲覧できないよう動画全体をブロックなど）を選択できるようになっています。また、著作権を侵害する動画が投稿されていることを発見した一般の利用者が一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会や放送コンテンツ適正流通促進連絡会などに通報することによっても削除ができるようになっています。

◆プライバシー侵害

YouTubeは、「プライバシー侵害の申し立て」フォームを設けており、名前やどのような個人情報が写っているかなどの所定事項を記入すれば、削除請求が行えるようになっています。このフォームで削除請求を行ったとしても請求者名が表示されるようなことはありません。その他、不適切な動画であるとしてYouTubeに報告する機能もあります。また、FC2動画にも「不適切サイト報告・異議申し立て」フォームが設けられています。

このように専門フォームを通じて削除請求を行うサイトは増えています。しかし、動画投稿サイトの一部には、削除請求を行っても一向に対応してくれないサイトもあります。削除請求を行ったとしても、サイト運営者サイドが速やかに削除請求に応じるとは限りません。サイト側が応じない場合には、仮処分申請等の法律手段を検討する必要があります。

動画投稿サイト運営者の責任

誰もが気軽に利用できる動画投稿サイトが利用者による侵害行為に一定程度寄与している側面は否定できず、そのような「場」を提供することは、サイトにおいて提供するサービスの性質や内容等によっては、サイトの運営者自身が著作権の侵害主体とされます。サイトの運営者が著作権侵害の通知を受けたのにもかかわらず、これを放置したような場合には、サイトの運営者に対して、動画の投稿により被った損害の賠償を請求することができます。

ビデオで撮影し動画投稿サイトにアップロードする際は、著作権法違反の有無をしっかり確認しましょう。半田みなと法律事務所では、著作権についてご相談をお受けしております。お気軽にご相談くださいませ。