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Categoryインターネットのいじめについて
ネットいじめ
インターネットに接続可能な携帯電話(特にスマートフォン)やパソコン等の端末の普及によって、青少年をめぐる日常生活は大きく変化してきました。子どもは一層インターネットを通じて、日常的に様々な情報に接触する機会が増加するとともに、容易に情報を発信することも可能になりました。さらに、どこにいても友人等と絶えず連絡を取り合えるようになったほか、様々な人々とのコミュニケーションや多様な情報へのアクセスを可能にするなど、日常生活において不可欠のツールとなっています。しかし、このようなメディア環境の変化は、マイナスの面の影響もあり、平成24年度の文部科学省が実施した調査では、パソコンや携帯電話等を使ったいじめの認知件数に占める割合は4.0%で、高等学校に関しては、14.8%にもおよぶと報告されています。また、仲間内だけが閲覧できるアプリの中でいじめが行われているケースが増えており、実際のパソコンや携帯電話(特にスマートフォン)を使ったいじめの実数は多いのではないかと思われます。
ネットいじめの特徴
不特定多数ないし特定の者から、絶え間なく誹謗・中傷が行われ、学校にいる間だけでなく、帰宅後も24時間インターネットを通じていじめが行われます。
- 匿名での誹謗・中傷の書き込みが安易にできることで、子どもが簡単に被害者にも加害者にもなる可能性があります。また、インターネット上に載った書き込みは転載され、広められてしまう可能性もあります。
- 掲載された個人情報や画像は、情報の加工が比較的容易であるかことから悪用され、また、インターネット上に個人情報が載ると、次々とコピー、転送され、事後に抹消が困難であり、不特定多数の者からアクセスされてしまいます。
- 子どもたちが自分専用の携帯電話やスマートフォンを持っているため、保護者や教師が、子どもの利用している掲示板やアプリでのやりとりなどの詳細を確認することが困難で、ネットいじめの実態を把握することが困難となっています。
ネット上のいじめ
インターネット上の掲示板やブログ、プロフに、特定の子どもの誹謗・中傷を書き込んだり、本人に無断で、実名や個人が特定できる表現を用いて、電話番号や写真等の個人情報を掲載したりすることで、誹謗・中傷の書き込みがされ、いじめにつながっている場合もあります。また、特定の子どもになりすまし、無断でプロフなどを作成して、その特定の子どもの電話番号やメールアドレスなどの個人情報を掲載し、個人情報を掲載された児童生徒が被害にあってしまう場合もあります。
ネットいじめへの対応
ネットいじめへの対応として、サイトの情報を取得することや、サイトの管理者に対して、または運営会社やプロバイダに対して削除を依頼するなどの対応が考えられます。そのほか、各都道府県警察本部に設けられたサイバー犯罪相談の窓口や、子どもの人権110番などの各種相談窓口を利用してもよいでしょう。法務省 子ども人権110番HP
しかし、そもそも削除が必要となる書き込みを、深刻な問題意識もなく、安易に行ってしまう児童・生徒がいることが問題であり、学校あるいは家庭での日常的な啓発活動が最も重要なのです。子どもたちには、書き込みが「自分や周囲の人間にとってマイナスである」ことを自覚し、理解するよう具体的に説明をしていく必要があります。また、子どもたちは、ネットいじめをしても「ばれないと思ったからやった」などと匿名性を動機の一つに挙げています。しかし、警察等の捜査が行われれば発信者情報が判明する場合が多く、一般に思われているほどインターネットの匿名性はないので誰がネットいじめをしたかわかるという認識を持たせることも大事です。
半田みなと法律事務所では、ネットトラブルに応じた解決策や削除対策、誹謗中傷や個人情報漏洩など法的処置を迅速に対応致します。お悩みの方は、ご相談ください。