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2023.02.15 企業法務顧問弁護士

レンタルオフィス契約

レンタルオフィス契約

レンタルオフィス契約

会社を設立するときにオフィスをどうするか、最初からビルやマンションの一室を賃借する場合、自宅の一部をオフィスとして使用する場合、あるいはバーチャルオフィス、共有スペースを利用する場合等、事業や業務の内容、会社を設立するときの従業員の有無、投資できる金額等、様々な要素を考慮して選択することになるでしょう。その選択肢の1つとして、レンタルオフィスを利用する方法が考えられます。

特色

レンタルオフィス契約は、一般的には、一定のスペースを専用の執務スペースとして使用する権利と、会議室や談話室の共用部分を利用する権利、それに付随する設備を利用する権利を得ることを目的とする契約が多くみられます。メリットとしては、仲介手数料や敷金がかからず、賃貸借契約と比べて初期費用が定額に抑えられること、専用の執務室はあるので一定のプライバシーが確保できることがあげられます。デメリットとしては、賃貸借と比べてプライバシー保護が十分に図れないこと、事業の種類によってはレンタルオフィスを経典としたままでは開業の許可が下りないこと、運営者側が定めた規定に拘束される程度が強いこと、また、借地借家契約が適用されない場合、利用者(借主)の権利保護の程度が弱いこと等があげられます。
レンタルオフィス契約が賃貸借契約に該当し、借地借家法が適用されれば、契約上の更新に関する規定の有無にかかわらず、期間の満了によって当然には終了せず、更新拒絶の意思表示のない限り更新されることとなります。レンタルオフィス契約は、1年程度の短期の契約期間を定め、解約申入れ期間も1〜2か月程度と規定しているものが多いです。

利用者(借主)の注意点

レンタルオフィス契約の場合、一回でも利用料の支払いを怠れば、契約の規定に則って、直ちにサービスの利用を停止したり、施設への立ち入りを禁じる措置をとったりすることが有効とされ、契約の解約も認められる可能性があります。そのため、利用者(借主)側は、契約違反によって直ちにオフィスが利用できなくなる事態となることを想定し、事前に契約の内容を十分に検討し、規約の遵守可能性や利用料を継続的に支払っていくことが可能かを、慎重に検討すべきです。

利用者は、契約期間の終了が近づいてきた場合には、更新を希望する旨、あるいは終了後も再度契約を締結したい旨を運営者に伝えて、運営者に応じる意思があるか確認し、万が一にもオフィスを利用できない空白の期間ができないように注意する必要があります。また、レンタルオフィス契約の場合、比較的短期の期間の契約をするのが一般的であるが、途中解約禁止特約が付されていて、中途解約する場合は残契約期間の使用料相当額を違約金として支払う旨の規定がある場合があるので注意が必要です。

運営者(貸主)の注意点

レンタルオフィス契約に借地借家法が適用されれば、契約の規定にかかわらず同法の規定が優先され、利用者が強く保護される結果となります。そして、レンタルオフィス契約が、借地借家法の適用を受ける建物賃貸借契約にあたるか否かは、契約書の名称や契約書中の文言によって決まるのではなく、建物の構造や契約の内容自体(規定)等によって決まります。レンタルオフィスの運営者としては、レンタルオフィス契約が利用者に場所の排他的独占的利用を求める賃貸借契約であると認定されないよう、建物の構造面及び契約の具体的内容面の双方の観点から注意する必要があります。

半田みなと法律事務所では、開業に伴う法的アドバイスをさせていただいております。お気軽にご相談ください。