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2023.07.11 交通事故・労災

交通事故の慰謝料

交通事故の慰謝料

慰謝料とは

慰謝料とは、精神的苦痛を慰謝することに対して支払われる賠償金のことをいいます。交通事故の被害者は、さまざまな場面で精神的苦痛を被ることになり、加害者に対して交通事故によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料を請求できる権利があります。つまり、交通事故で請求できる慰謝料とは、交通事故に遭ったことでケガの影響や入通院の発生などを含め、被害者が受けた精神的苦痛に対する損害賠償金のことを指します。また、交通事故における慰謝料は、身体的な被害を受けたことによって生じる精神的苦痛に対して支払われるものであり、物損については、原則として慰謝料は生じないと考えられています。

慰謝料の種類

交通事故の慰謝料には、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類があり、すべてを請求できるわけではなく、事故やケガの状況により請求できる慰謝料は変わります。

入通院慰謝料

入通院慰謝料は、交通事故によって負傷したときに認められる慰謝料で、交通事故のケガにより入院または通院しなければならなくなった精神的・肉体的苦痛に対する補償です。一般的には、入通院治療を受けた期間や通院日数、傷病の程度に応じて金額が決まります。また、基本的に被害者が受傷をすれば発生するので「傷害慰謝料」とも呼ばれ、後遺障害が残らなくても支払ってもらえます。ただし、入院治療や通院治療を受けた場合に限って認められるので、受傷しても病院に行かなかった場合は支払いを受けられません。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、交通事故によって「後遺障害」が残った場合にのみ支払われる慰謝料です。交通事故のケガの中には、治療を継続しても完治することなく、後遺症として残ってしまうことがあります。後遺障害が残ると、被害者はその後も痛みやしびれなどの症状を抱えて生きて行かなければならず、多大な精神的苦痛を被ることは間違いありません。この場合には、入通院慰謝料とは別に「後遺症慰謝料」を請求することができます。後遺障害慰謝料の金額は、残った後遺障害の内容によって大きく異なり、認定された後遺障害等級をもとに金額が決まります。当然重い症状が残った場合は、慰謝料の金額も高額になります。

死亡慰謝料

死亡慰謝料は、その名の通り、事故で被害者が死亡したときに支払われる慰謝料です。被害者が死亡したことの精神的・肉体的苦痛に対する補償で、死亡した本人と遺族に対する慰謝料が含まれます。家庭内の役割や扶養家族の有無によって金額が決まり、この死亡慰謝料は相続人がもらうことになります。

慰謝料の算定基準

慰謝料を客観的に算定するためには、ある程度基準化された慰謝料の算定基準が必要となります。交通事故の慰謝料算定基準には3種類あり、どの算定基準を採用するかで慰謝料の金額が大きく異なってきます。

自賠責保険基準

自賠責保険基準とは、自賠責保険から慰謝料が支払われる場合の基準で、自賠責保険で保険金を計算する際に利用されます。自賠責保険は、交通事故の被害者に対する被害者救済を目的とした最低限の補償を確保する保険です。そのため、自賠責保険基準による慰謝料額は、他の算定基準と比べると最も低い金額となっています。

任意保険基準

任意保険基準は、任意保険会社が被害者に対して慰謝料を支払う場合の算定基準です。任意保険会社が保険金を計算するために独自に定めている基準で、その内容は外部に公表されておらず、金額は保険会社によって異なります。主に任意保険会社が被害者と示談交渉を進める際に利用されます。一般的には、自賠責保険基準と同じ程度か若干上乗せした程度の金額になることが多く、被害者に法的な権利として認められている慰謝料の請求金額と比べるとかなり低くなります。

弁護士基準

弁護士基準とは、交通事故の裁判例の蓄積によって基準化された慰謝料の算定基準で、裁判所基準とも呼ばれています。弁護士基準は法的な根拠の伴った正当な基準であり、裁判で慰謝料を請求するときにも採用されています。弁護士が示談交渉に対応する場合は、慰謝料の算定基準としてこの弁護士基準が適用され、他の算定基準と比べると最も実情に即した、慰謝料の金額が最も高くなる基準です。

交通事故でお悩みの方は、半田みなと法律事務所までご連絡くださいませ。