半田市、常滑市、知多市で弁護士をお探しなら弁護士法人半田みなと法律事務所「お知らせ・コラム」ページ

MENU CLOSE

お知らせ・コラム

Column

カテゴリ

Category
2024.09.24 交通事故・労災

労働災害・労働保険給付

労働災害・労働保険給付

労働災害とは

労働災害(労災)とは、労働者(従業員、社員、アルバイト等)が労務に従事したことによって被った負傷、疾病、死亡などのことです。

労災というと、工場で作業中に機会に巻き込まれてケガをしたり、建設現場作業中に、転落して死亡するようなケースをイメージすることが多いかもしれません。しかし、過労死など職場における過重負荷による脳・心臓疾患や、過労自殺やセクハラ・パワハラなど心理的負荷による精神障害が、労働災害と判断される場合もあります。

労災保険が給付されるかどうかのポイント

会社に雇用されている方が、「業務災害」や「通勤災害」と認められた場合には、労災保険が支給されます。

業務災害

業務災害とは、労働者が労働契約に基づいて、事業主の支配下において労働を提供する過程で、業務に起因して発生した災害のことをいいます。

通勤災害

通勤災害とは、労働者の通勤によって発生した疾病等をいい、通勤の時に負ったケガヤ病気に対して認定される労働災害です。具体的には、「家と就業場所の往復」、「就業場所から他の就業場所への移動」、「単身赴任先住居と帰省先住居との間の移動」です。また、この移動経路からの逸脱や中断があった場合には、原則として通勤とは認められません。もっとも、この逸脱や中断が、日常生活を行う上で必要な行為(日用品の購入、選挙権の行使など)をやむを得ない事由のために、最小限で行う場合は、これらの逸脱・中断後の移動は、通勤にあたるとされています。

労災保険とは

労働災害が発生すると、労働者にとっては生活が不安定なものとなり、事業主にとって多額の補償義務が発生するなど、事業経営においてマイナスとなります。このような事態を防止するために、政府が保険者となり、労働災害の被災者に対して保険給付等を行う、労働者補償保険(労災保険)制度を設けています。

労災保険の種類と基準

療養給付

療養給付は原則として現物(治療や薬剤)で支給されます。つまり、被災労働者は、労災指定病院等の指定医療機関にかかれば、無料で治療を受けられるということになります。

休業給付

療養のために労働することができず、賃金を得ることができない場合に支給されます。休業補償給付の額は、給付基礎日額(通常、平均賃金に相当する額)の60%です。

傷病年金

療養開始後1年6か月経過しても傷病が治らず、かつ傷病等級に該当するときには、休業給付を打ち切って傷病年金が給付されることになります。金額は傷病の程度に応じて給付基礎額の313日分、277日分、245日分のいずれかになります。

障害給付

傷病が治った後に後遺障害(後遺症)が残ったときには、障害の程度に応じて障害給付が年金または一時金として支給されます。後遺障害等級1~7級は給付基礎額の313~131日分の年金、8~14級は給付基礎額の503~56日分の一時金となります。

介護給付

障害年金または傷病年金を受給する権利を持っており、一定の障害程度であり、かつ常時または随時介護を必要とする場合に、その介護を受けている期間について、介護に要する費用に実費が支給されます。

遺族給付

労働者が死亡した時は、遺族に対して年金または一時金として支給されます。遺族給付の額は、年金の場合は給付基礎日額の153~245日分、一時金の場合は給付基礎日額の1,000日分です。

葬祭料

被災労働者が死亡した時は、葬儀を行う人に対して葬祭料が支給されます。葬祭料の額は、給付基礎日額の30日分に315,000円を加えた額、または基礎給付日額の60日分のいずれか高い方の額が支給されます。

損害賠償請求

労働災害を被った労働者・遺族は、労災保険級を受給できるだけでなく、「安全配慮義務」「不法行為責任」といった義務違反を根拠として、事業主に損害賠償の請求が可能です。ただし、損害賠償を得るためには、訴訟で事業主の安全配慮義務違反等が立証されなければならず、また、事業主に義務違反があり賠償責任を負う場合でも、労働者にも事故発生についての過失があれば、過失相殺によって損害額が減額されることもあります。

半田市、常滑市、武豊町、知多市、東海市、水面知多町、知多半島にお住まいで、労働災害でお困りの方は、お一人で悩まず、地元の弁護士である半田みなと法律事務所へご相談ください。初回相談は無料、着手金無料です。是非、ご活用ください。