半田市、常滑市、知多市で弁護士をお探しなら弁護士法人半田みなと法律事務所「お知らせ・コラム」ページ

MENU CLOSE

お知らせ・コラム

Column

カテゴリ

Category
2023.02.21 子ども・学校問題

里親制度と自立援助ホーム及び子どもシェルター

里親制度と自立援助ホーム及び子どもシェルター

里親制度と自立援助ホーム及び子どもシェルターについて、お伝えいたします。

里親制度

里親制度とは、保護者のいない児童または保護者に監護させることが不適当であると認められる児童(要保護児童)の養育を、都道府県が里親に委託する制度です。里親には、要保護児童を養育することを希望する者で、当道府県知事が適当と認める者が就任します。家庭での愛情を知らずに育った児童に対しては、たくさんの子どもたちが年齢や性別に部屋を割り当てられ、職員の指導のもと生活をするような大舎制よりも、少人数の大人が継続的に子どもの養育に関われる環境が望ましいといえ、それを実現しようとするのが里親制度なのです。里親は、大きく分けると、養子縁組を前提としない養育里親、養子縁組を希望する里親、親族里親の3種類に分類され、養育里親のうち、特に専門性が要請されるものを専門里親といいます。

里親としての一般的要件として、心身ともに健全であること、児童の養育についての理解、熱意、児童に対する豊かな愛情を有していること、経済的に困窮していないこと(親族里親を除く)が必要です。児童の受託数について、里親は複数人の児童(4人まで)を受託することも可能ですが、児童の数は実子などと里子を含め6人を超えてはいけないとされています。里親が行う養育に関する最低基準が定められており、健やかに子どもを養育するために里親が守らなくてはいけないきまりが規定されています。虐待等の禁止、必要な教育を受けさせる義務、健康管理、秘密の保持、子どもの状況記録の整備や都道府県知事への報告の義務等があります。

自立援助ホーム

児童福祉法で「児童」とは「満18歳に満たない者」をいい、児童養護施設は、保護者のいない児童、被虐待児童、その他環境上養護を必要とする児童を対象として、これを養護し、あわせて対処した者に対する相談その他自立援助を行うことを目的とする施設です。そのため、児童養護施設への入所措置が解除されたときには、児童は施設を出なければいけません。児童養護施設は、定義にあるように、本来であれば、施設退所後の児童に対する自立援助も目的としていますが、現実には、人的要因や経済的要因など様々な要因から、出身養護施設では退所後のアフターケアまでは担いきれない場合があります。
そこで、養護施設に代わってアフターケアにおいて大きな役割を担ってきたのが、民間のボランティア活動を主体とする自立援助ホーム事業等です。児童福祉法は、自立援助ホームを「児童自立生活援助事業」として、共同生活を営む住居において、相談その他日常生活上の援助、生活指導、就業支援を行うこととしています。

自立支援ホームの入所を希望する児童は、入所を希望する住居その他所定の事項を記載した申込書を都道府県に提出しなければいけません。自立支援ホームは措置制ではなく、児童を施設との利用契約に基づくものですから、児童本人が入所するのか否かを決めることになります。入所した児童は、原則として、仕事を見つけて働きながら自立を目指すことになります。一方で、自立支援ホームは、児童に対して住むところや食事を提供し、仕事や生活に関する相談や助言を通じて、自立ための援助を行います。児童は自らの判断で仕事を探して、生活基盤をつくっていきます。また、児童は、食費などの生活費を施設に支払うことになっていおり、入所期間は半年から長くても2年程度を目標としています。自立の目途がつくと、児童は新たに住居を探して、自立支援ホームを退所していきます。

子どもシェルター

子どもシェルターとは、親からの虐待や非行など、様々な理由によって家庭の居場所がない子どもが一時的に居住する民間の施設で、収容対象児童の制限はなく、収容期間も指数週間から数カ月であることから、一時的な保護を重視した施設といえます。子どもシェルターへの入所は、児童相談所等の福祉機関や家庭裁判所等の子どもに関わる機関、子ども本人(弁護士会の子ども電話相談等を通じて)等が相談窓口に連絡を行い、子どもシェルターの受け入れが可能と判断された場合に面接を経て、入所することになります。

子どもは子どもシェルターでスタッフと手作りのご飯を食べ、話をしたり、買い物や運動、散歩をしたりと、子どもシェルターでスタッフと通常の生活をする中で生活環境を整え、今後の進路を考えます。また、多くの子どもシェルターは、入所した子どもに担当弁護士を付け、親や関係機関との連絡など、子どもの環境調整や必要に応じた法律的支援を行っています。

 

半田みなと法律事務所では、18歳未満の方のご相談は、分野問わず無料相談をお受けしております。一人で悩まず、いつでもご相談ください。施設や里親のところでも、つらい思いをして我慢する必要はありません。人に頼ること、相談することは第一歩です。