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2023.01.30 子ども・学校問題

携帯電話所持とスマートフォン利用

携帯電話所持とスマートフォン利用

携帯電話所持

現代の子どもにとって、携帯電話は、不可欠のコミュニケーションツールであり、所持する携帯電話を通話やメールに使うだけでなく、インターネットに接続し、インターネット接続の端末としても使っているのが現状です。携帯電話からインターネットへの接続により多様な情報へのアクセスが可能となり、子どもにとって携帯電話は、意見や情報発信の道具であり、自己を表現する道具として大変重要なのです。そのため、子どもが、有害な情報と接触したり、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)などの書き込みによる誹謗中傷やいじめを受けたり、個人情報の流出、意図しない有料サービスの利用等の危険が生じています。
また、スマートフォンが普及し、より多様な情報にアクセスできることによって、子どもの健全な成育上、好ましくない情報に接することが極めて容易となっています。子どもは成長過程にあり、情報の良否を選択するだけの十分な判断能力に乏しいのが現実です。携帯電話にはまり込み、1日の中で長時間携帯電話を手放せない、いわゆる「携帯電話依存症」の子どもたちや、学校の授業に集中できない子どもたちがいる現実を踏まえると、携帯電話の所持自体に対する制約は認められないとしても、使い方を規制する必要があります。

「学校における携帯電話の取扱い等について」により、各教育委員会に対し、小中学校では学校における教育活動に直接必要のないものであることを理由に、携帯電話の持込みを原則禁止にするよう指導しました。また、高校では、同じく学校における教育活動に直接必要のないものであることを理由に挙げながら、持込みを原則禁止とはせず、校内における生徒の携帯電話の使用を制限すべきとしています。

スマートフォン利用

インターネットには、全体の管理者がいるわけではありません。さらに、個々の人と直接話す、電話をする、手紙(メール)をするのとは異なり、発信した情報は、発信の仕方によっては「いつでも」「どこでも」「誰でも」情報に接することができ、いったんインターネット上に載せた情報の完全な削除は不可能です。利用にあたってはリスクがあること、社会的責任、法的責任を負う可能性があることを十分に自覚しなければなりません。
SNS とは、ソーシャル・ネットワーク・サービス(social networking service)の略称であり、一般的には様々な社会的なネットワークをインターネット上に構築していくサービスのことをいいます。SNSには、自己のプロフィール紹介をする機能(氏名、年齢、住居地、趣味等)、日記機能(いわゆるブログ)、メッセージの送受信、組織形成等、様々な機能があります。子どもたちにとって、SNSは単なる自己紹介を超えた自己表現や友人とのコミュニケーションの手段となっています。思春期の子どもにとって、SNS等による自己表現を通じて自己の存在意義を確認している側面もあるのです。

情報リテラシー教育

携帯電話、スマートフォンの普及により、子どもが、安全に安心してインターネットを活用するための力をつける必要は高まっています。情報リテラシー(media literacy)とは、定まった定義は確立されていませんが、インターネットを含むメディアに関する基本的能力であり、メディアから又は、メディアを介して受信した情報を的確に読み取り、またメディアを適切に使いこなし自分の考えを他者に伝達する能力をいいます。急激に発達した現代の高度情報化社会においては、従来の能力だけではトラブルが生じるおそれがあり、社会生活を送るためには高度情報化社会における新しい情報リテラシーが必要不可欠になっています。