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2020.10.07 子ども・学校問題

子どもを持つ親への様々な支援

子どもを持つ親への様々な支援

近年、少子化が国全体の問題とされています。子どもを産むかどうかは個人の自由ですが、個人の意識や価値観の変化が少子化の要因の一つになっています。経済面における負担や不安、子育ての肉体的・精神的負担などが子どもを産むことを諦める具体的な要因となっているのです。そこで、子どもが心身ともに健やかに生まれ、育つことができるように子どもとその親を支援する制度が設けられています。

経済的支援

経済的支援には、児童手当と児童扶養手当があります。児童手当は、児童の健やかな成長を助けることを目的に、すべての子どもに一定の経済的給付を行う制度です。対象年齢は、0歳から15歳の誕生日以降最初の3月31日まで(中学卒業まで)です。手当の額は、3歳未満が1万5000円、3歳以上小学校修了までが、第1子及び第2子は1万円、第3子以降は1万5000円、中学生が1万円となっています。また、世帯の所得が制限額を上回る場合は、一人あたり一律5000円が支給されます。支給を受けるためには、お住まいの市町村の認定を受けなければならないため、毎年1回の現況届を提出しなければなりません。

次に、児童扶養手当についてです。これは、児童の心身の健やかな成長に寄与することを目的に支給されるものです。なお、この支給は、離婚などにより、父子家庭・母子家庭となった一人親家庭の子どもに対して支給されるものです。対象年齢は、0歳から18歳の誕生日以降最初の3月31日まで(高校卒業まで)、または、20歳未満で政令で定める程度の障害がある児童に対して支給されます。

児童手当と児童扶養手当の違い

児童手当

対象年齢は15歳の誕生日以降最初の3月31日まで(中学卒業まで)対象条件は、すべての子ども。

児童扶養手当

対象年齢は18歳の誕生日以降最初の3月31日まで(高校卒業まで)または20歳未満で政令で定める程度の障害がある児童。対象条件は、一人家庭の子ども。

働く女性・男性のための出産・育児に関する制度

妊娠中の女性および産後1年を経過しない女性から、事業主に申し出があった場合、業務に従事させることはできず、また、申し出の有無にかかわらず、一定の危険有害業務に従事させてはなりません。また、妊産婦からの請求があった場合、時間外労働、休日労働、深夜業に従事させることはできないとされています。

産前産後の休業については、事業主に請求すれば、産前は6週間(多胎妊娠の場合は、14週間)、産後は請求の有無にかかわらず、産後8週間休業することができます。また、養育する子供が1歳に満たない場合は、申し出ることにより育児休業をすることができます。このほか、小学校就学前の子どもを養育する場合、一定の条件を満たす場合に、時間外労働の免除や深夜業の免除などが認められています。

子どもの貧困問題

少子化のほかに、ひとり親世帯の貧困率が非常に高いことも日本の特徴であります。そのため、「子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されることのない社会」を実現するため、貧困対策の推進に関する法律も成立しています。貧困問題は単に経済的な問題だけではなく、子どもの虐待やネグレクト、親の就労状況、親族や近隣からの孤立、病気や精神疾患などの様々な要因が重なり合っているのです。国や地方自治体は、教育の支援(就学・学資の援助、学習の支援など)、生活の支援(子ども及び保護者に対するサポートシステムの構築)、保護者に対する就労の支援(職業訓練の実施、就職の斡旋など)及び経済的支援(各種手当などの支給など)を行っています。

多くの市町村では、子育てに関する相談体制が整っており、子育てに関する専門の相談員や地域の保健所の保健師などの相談を実施しています。相談機関については母子手帳などにも記載されていますので、ひとりで悩まず気軽に相談するとよいでしょう半田みなと法律事務所では、お子様に関わる法律相談をおこなっております。お気軽にご相談ください。