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2020.11.18 子ども・学校問題

体罰問題と子どもの自殺

体罰問題と子どもの自殺

体罰問題

学校教育法では、「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときには、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。」と定められている一方で、「ただし、体罰を加えることはできない。」と定め、体罰を禁止しています。また、部活動においても、学校教育の一環として行われるものであることから、部活動での体罰も禁止されています。

文部科学省は、体罰について、禁止されている「体罰」と許される「懲戒」の区別の判断基準を示しており、児童生徒に対する有形力の行使により行われた懲戒は、その一切が体罰として許されないものとはいえない、との考えを示しています。その一方、国連子どもの権利委員会では、有形力の行使はもちろん、有形力の行使がなくても、被罰者に肉体的苦痛及び精神的苦痛を与えるような懲戒をも体罰に含めるべきである、という考えを示しています。これは、体罰が児童生徒の人格を否定するような言葉とともに行われることも多く、身体だけでなく心の痛みを伴うことになり、有形無形を問わず、体罰は児童生徒の尊厳を損なう許されないものであるという考えに基づいています。

体罰を受けた児童生徒やそれを目撃した児童生徒にとっては、肉体的苦痛のみならず、精神的苦痛が生じることになります。そこで、児童生徒や保護者が、体罰の訴えや教員などとの関係の悩みを相談できる態勢を整備する必要があるのです。各地方公共団体のホームページには、体罰に関する相談窓口を掲載するなど、体罰に悩む児童生徒や保護者がアクセスしやすい環境が整いつつあります。

子どもの自殺

子どもの自殺の原因として、自殺した子どもが置かれた環境により、様々なものが考えられ、自殺の要因は一つではなく、教師の体罰や生徒間のいじめなど、その多くは複数の要因からなる複雑な現象であるとされています。子どもにとっては、学校での生活がその子にとって世界の大半を占めており、学校で受けた心身の傷は、子どもの生活や発達、さらには生命に重大な影響を及ぼす場合があります。自殺対策白書は、「児童生徒の自殺問題については、亡くなった児童生徒の置かれていた状況にいじめがある自殺や連鎖的な傾向が見られるなどの問題があり、教育上重要な課題である」と指摘しています。

子どもの自殺は、その家族はもちろん、同じ学校、クラスの児童生徒などたくさんの人々の心に大きな影響を与えます。。生徒が自殺した場合、学校は遺族の気持ちに寄り添った対応をし、児童生徒の心理状態に配慮しながら適切に対応する必要があります。学校は、主体的に自殺の背景を調査し、その結果を遺族に対して報告する義務があるとされ、調査義務は、児童生徒が通う学校が国公立か私立かで異なることはないと考えられます。調査を実施する際の具体的な注意点としては、調査委員会に医師や弁護士などの外部の専門家を加えることで、調査委員会の専門性や中立性を高められること、子どもに対して一定の答えを誘導するような質問をしないこと、アンケート調査は聞き取り調査では得られなかった情報が得られるがこれだけで事実関係を判断することはできないことなどがあげられます。

子どもが自殺をした場合、事実を把握するためには、多くの資料や証言を収集することが必要となりますが、そのためには、自殺後の速やかな調査が大切です。学校長、担任はもちろんのこと、教育委員会や学校法人の理事長、捜査機関などに対して速やかな調査そして報告を依頼することが重要です。

体罰や子どもの自殺について、学校の対応に疑問を感じた方は、半田みなと法律事務所に何なりとご相談ください。