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2020.12.14 遺産相続・成年後見

認知症と遺言・遺産相続

認知症と遺言・遺産相続

遺言の意思能力

遺言は同意や代理が許されず、未成年者でも満15歳以上であれば、遺言は有効です。ただし、遺言をするには、意思能力が必要ですので、意思無能力者の遺言は無効になります。遺言能力で一番の問題となるのは、高齢者の方で認知症が進行し、遺言書作成時に意思能力が存在したかどうかという点です。①自筆証書遺言の場合、自ら遺言内容を自書する必要があるので、一般にその内容が合理的で理解可能のものであれば、有効とされる傾向にあります。自筆証書遺言の場合、意思能力の判断資料として、財産の分配方法についての理由を記載しておくと良いです。②公正証書遺言の場合は、遺言者は公証人に遺言内容を話すのみで自らは自書しないため、遺言当時に意思能力があったかどうかについて、死後に裁判で争われているケースが多くあります。そこで、公証人は、認知症が疑われる場合担当医師の意見を聞いたり、その診断書の提出を求めたりして、その意思能力の有無を判断します。

法定後見制度

遺産を分割するためには、相続人全員の合意が必要で、全員が判断能力を持っていなければなりません。そうでなければ、遺産分割協議は無効となります。認知症に罹患している相続人のために遺産分割協議を行う手段として、法定後見制度があります。法定後見制度とは、家庭裁判所が本人等の申立てに基づき、成年後見人等を職権で選任することなどによって、判断能力が不十分な状態にある人を保護・支援する制度です。この制度には、判断能力の程度に応じて、「後見」、「保佐」、「補助」の三種類があります。
①後見とは、精神上の障害の程度が著しく、判断能力が欠けているのが通常の状態である人に代わって、本人の財産上の法律行為を代理して行うことをいいます。例えば、高度の認知障害のため、判断能力が欠け、お金の価値が分からず、日常の買い物もできない人や、いわゆる植物状態にある人などが挙げられます。後見の申立ては、障害者本人、配偶者、4親等内の親族等の一定範囲の者が、本人の住所地の家庭裁判所に対して行います。
②保佐とは、精神上の障害により判断能力が著しく不十分の人が一定の重要な財産上の行為をする場合に、同意・取り消し等をすることをいいます。すなわち、保佐は日常の買い物程度はできるものの、重要な財産行為について適切にできない人を保護する制度です。重要な財産行為とは、例えば、借金、訴訟行為、相続の承認・放棄・分割協議、新築・改築・増築などです。それ以外でも、家庭裁判所の審判で定められた行為も含まれます。保佐の申立ては、障害者本人、配偶者、4親等内の親族、検察官等の一定範囲の者が、本人の住所地の家庭裁判所に対して行います。
③補助とは、精神上の障害により判断能力が不十分の人が家庭裁判所によって定められた「特定の法律行為」をする場合に、同意・取り消しをすることを言います。補助の場合は、保佐の場合より精神障害が軽度で、例えば、日常の買い物の他重要な財産行為も一応できると判断される余地もあるが、これを適切にできるか不安がある場合です。補助の申立ては、障害者本人、配偶者、4親等内の親族、検察官等の一定範囲の者が、本人の住所地の家庭裁判所に対して行います。

遺言書があるが意思能力があったかどうか不明な場合や相続人の中に判断能力が不十分な方がおられる場合は、半田みなと法律事務所にご相談ください。