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Category学校におけるセクハラと子どもの妊娠・中絶について
学校におけるセクハラ
学校内で教職員が児童・生徒等を不快にさせる性的な行動を行うセクハラは、スクール・セクハラと呼ばれています。スクール・セクハラは、教職員の児童・生徒に対する人権意識の不十分さや、固定的な性別役割分担意識が背景となるものも多く、教職員自身が自らの行為がセクハラに当たることに気づかないこともあります。
スクール・セクハラに当たるものとしては、大きく２つに分けられます。
１．性的な行動に関するもの
・わいせつ行為・いん行（痴漢・性交渉等の犯罪行為）をする
・のぞきや盗撮をする
・しつこく交際を迫る
・好きンシップやマッサージ等と称して体や髪の毛に触れたりする
２．性的な発言に関するもの
・スリーサイズ等の身体的特徴を聞く
・恋人や性的経験の有無など、個人的質問や性的な質問を繰り返す
各都道府県の教育委員会において、学校内におけるセクハラ防止指針などを定めています。セクハラ防止指針などによれば、学校におけるセクハラが発覚した場合には、各学校では、対応チームを組み、事態に対処するとされており、その際には、被害に遭った児童・生徒についての情報が外部に漏れることのないよう最新の注意を払うべきとされています。
教師の刑事責任
13歳以上の女子を暴行または脅迫を用いて姦淫した場合や、13歳未満の女子を姦淫した場合には強姦罪、暴行または脅迫を用いてわいせつな行為を行うと強制わいせつ罪が成立します。また、おなじわいせつ行為でも、18歳未満の児童・生徒に「淫行をさせる行為」は、児童福祉法に違反、18歳未満との性交渉は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反ともなります。また、痴漢は、各都道府県の青少年育成条例違反、のぞきや盗撮をする行為は、軽犯罪法に違反、しつこく交際を迫る行為は、ストーカ行為等の規制等に関する法律違反になります。
子どもの妊娠・中絶
出産する場合
出産する場合に生じる問題点は、親権、認知、教育費等の問題が考えられます。
１．親権の問題
成人に達しない子どもの親権は、父母の新権に服すとされています。母との間の親子関係は、分娩の事実により当然発生するとされていますが、父との間の親子関係は、妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定するという推定規定が民法に置かれており、婚姻関係にある夫婦から生まれた子は摘出子といわれます。摘出子は父母の親権に服しますが、婚姻外に生まれた子どもは、父の子とは推定されず、母のみが親権者として親権を行使することになります。
２．認知の問題
認知とは、非摘出子を血縁上の父母が自己の子であると認めることにより、法律上の親子とする行為であり、父は、非摘出子を認知することができます。認知をするには、父または母が未成年者の場合であっても、意思能力があればその法定代理人の同意は必要ありません。認知は出生の時にさかのぼってその効力を生ずるとされ、その子は、父の戸籍に入って父の氏を名乗ること、父を親権者にすること、父に扶養料を請求することが各々できますが、子も父を扶養する義務を負担することがあります。また、認知された子は、父の第１順位の法定相続人となります。
３． 養育費の問題
父が非摘出子を認知した場合、その子どもの生活費や学費等について父に請求する方法は、①子どもから父に対する扶養の請求の申立てをする方法、②母から父に対するこの監護に関する処分の請求の申立てをする方法の２つがあるとされています。父が子を認知しない場合、父の子どもに対する扶養義務や監護費用の分担の根拠がないため、子どもの生活費や学費等を法的に父に請求することはできません。
中絶する場合
人工妊娠中絶は、母体保護法でその要件が定められており、医師は、妊娠の継続または分娩が身体的または経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのある場合、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができるとされています。また、配偶者が知れないとき、またはその意思を表示することができないときには本人の同意だけで足りるとされています。
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