お知らせ・コラム
Columnカテゴリ
Category家族経営における離婚で注意すべきことは?3つのポイントを解説!
日本では、両親が社長と取締役で、子どもが役職に付いているといった「家族経営」の事業が非常に多いのが特徴です。家族経営には意思決定のスピードの速さなどさまざまなメリットがありますが、離婚する際には財産分与や配偶者の立場など問題も多く発生する傾向があります。
今回は、家族経営の離婚について、注意すべき個別事項を解説いたします。なお、本記事は離婚を検討されている方への一般的な情報の提供を目的としたものであり、具体的な手続きや方針の決定にあたっては、当事務所の無料相談などを通じて個別の法律判断を仰いでいただきますようお願い申し上げます。
【目次】
家族経営とは
家族経営とは、創業者や創業者の親族など、いわゆる創業家が中心となって経営している事業のことをいいます。同様の言葉に同族経営、オーナー系企業などがあり、欧米ではファミリービジネスと呼ばれることもあります。
また、家族経営で事業を営んでいるファミリーが、そのファミリーの責任者(ビジネスの所有者)の引退後も家族経営を維持・発展させるために構築すべき統治構造のことを「ファミリーガバナンス」と呼びます。
家族経営で離婚する際に事業や資産を守るためのポイントは?

家族経営で事業を営む夫婦が離婚する場合、プライベート資産の財産分与以外にも所有するビジネスの継承や調整など、さまざまな問題が発生します。事業や資産を守りながら離婚手続きを進めるための3つの着眼点についてご紹介します。
ポイント①ファミリー関係領域内の調整
ファミリーとはいえ、個性のある人間同士の結合体で、価値観が完全に一致することはありません。些細なずれが、修復しがたい亀裂を生むこともあります。これは、心身の健康だけでなく、事業・資産にも影響を及ぼすものであり、ファミリーとして幸福で充実するために必要な調整をしておくことは公私両面においてもとても有益なことです。こうした調整は、仕事やお金の使い方、家事育児のあり方、教育観など配偶者や子との間の価値観の調整の必要性や具体的な解決策を検討する必要がある場合が多いです。
夫婦関係(配偶者との関係)
子や親戚とは異なり、配偶者とは出会うまでは全く別の人生を歩んできた者です。そうした配偶者と結婚して家族になることには、子との関係よりも個別に調整しなければならない事項が多くなるものです。関係を解消することのできない実親子関係とは異なり、夫婦関係は離婚という形でその関係が解消されることもあり、経済的な側面からは財産分与などの問題を抱えます。また、配偶者が、ファミリービジネスの従業員であったり、株主であったりと、ビジネスに関与している場合もあり、そもそも関与すべきかを事前に検討する必要もあります。こうした手当として、婚前契約や夫婦財産契約が重要な役割を担います。
家族形成
家族関係は、夫婦関係、実親子関係、養子縁組を形成することによってなり、これらの連なりによって一族としてのファミリーを形成していきます。養子縁組は、相続税対策の一環として用いられることがありますが、それによってファミリー内に軋轢を生むことはないか、ファミリービジネスに影響はないかの確認・検討が必要です。
プライベート資産の管理・運用
ビジネス関係以外のプライベートなファミリー資産について、これが散逸・減少・毀損しないように管理し、適切に運用していくことも重要です。
プライベート資産の承継・相続
日本では資産承継に関する税制が厳しくなる一方ですので、税対策を含めた適切な資産承継計画を早い段階から講じておく必要があります。対策を怠ると、資産の多くが税金に消えていくことになります。資産承継を成功させるためには、どのような財産を相続させるかを、相続開始(死亡時)より20年以上前に決定し、相続人ごとの相続税の分析を長期にわたり継続する必要があります。日本人男性平均寿命が82歳ですので、60歳ごろには資産承継計画を進めるべきです。
ポイント②オーナーシップ関係領域内の調整
事業継承計画
経営者の交代とともにステークホルダーとのパワーバランスが変化していきます。その中で、創業者・創業家の理念の維持と承継、組織変革、後継者育成、オーナーシップの検討などさまざまな対応が必要になります。
事業承継計画は、事業存続のリスク、相続人間の争いのリスク、納税のリスクを踏まえて、無理のない内容にすることが必要です。基本方針の策定に当たっては、事業の概況、後継者候補の状況、自社株評価といった会社の現状分析、親族内承継など、多岐にわたる事項が検討対象です。
また、一度決めた計画も、事業・経済・家族状況の変化や、法令改正に対応することが必要であり、定期的な点検と見直しを行います。特に、自社株の評価額の変動は定期的な確認が肝要です。
株主間契約・種類株・定款
ファミリービジネスの観点からまず対策すべき事項が、株式の散逸防止です。最近では、監視を効かせてガバナンスを実効化する観点から、あえて自社株を特定の一人に集中させず、他の相続人も積極的に一部保有させる場合があります。こうしたとき、第一次承継者(例えば子)の段階では特に株式の散逸は懸念されませんが、第二次(例えば孫)、第三次(例えばひ孫)と相続が続くにつれ、株式がどんどん分散していきます。こうした分散は、ファミリーガバナンスを不安定にするため、避けるべきです。
そこで、こうした事態に備えて、例えば後継者以外の株主については、その者の死後は株式を特定の者に譲渡するという取り決めをすることによって、株式散逸を防止することができます。
ポイント③ビジネス関係領域内の調整
事業への参画や雇用のあり方について、ファミリーゆえの問題が生じることがあります。
例えば、ファミリーを雇用契約にてビジネスに関与させる場合、ファミリーとしての関係が円満な状態が続けば良いですが、ビジネスとはかかわりのない純粋にファミリーの領域でその関係に亀裂が生じる場合があります。こうしたとき、それを理由として雇用契約を一方的に解消させることは通常できません。
もちろん会社は、労務の提供の受領拒否をすることで、ビジネスに関与させないことはできます。しかし、その場合には会社側の労務受領拒否ということで、働いていないにもかかわらず賃金を出し続けなければならなくなります。こうした形でファミリーとの関係から労務トラブルにまで発展することがあるため、トラブルに備えた関与形態や条件にしておくことが望ましいです。
家族経営における離婚は早い段階から弁護士へご依頼を

ファミリーの問題は家庭よりさまざまで、その内容もときにはセンシティブなものであるため、容易に他人に相談できない場合もあります。しかし、限られた時間の中で孤独に対処しようとしても、十分な効果は見込めません。弁護士を交えて慎重にあるべき姿を検討することが望ましいといえます。是非、半田みなと法律事務所へご相談くださいませ。
半田みなと法律事務所は、半田市をはじめ知多半島地域で別居や離婚に関する問題を多く解決に導いてきました。家族経営におけるポイントを押さえた離婚手続きの経験が豊富な弁護士が担当し、あなたのお話をじっくり伺います。解決事例も豊富で、複雑な状態から問題を解決できたケースも多くございます。
半田みなと法律事務所では、あなたのお話を大切に受け止めます。まずは初回30~60分の無料法律相談で、お話をお聞かせください。弁護士費用がかさむのではというお声にお応えして、弁護士に継続的に法律相談ができる「バックアッププラン」を55,000円(税込・6ヶ月間で合計10時間まで相談可能)でご用意しております。キッズスペースも完備しておりますので、小さなお子さまとご一緒でも安心です。お気軽にお問い合わせください。
【免責事項(本記事に関するご注意)】
本記事は、離婚を検討されている方への一般的な情報の提供を目的としたものであり、特定の状況における法的判断を保証するものではありません。具体的な手続きや方針の決定にあたっては、本記事の情報のみで判断せず、当事務所の無料相談などを通じて個別の法律判断を仰いでいただきますようお願い申し上げます。
法律や裁判実務の運用は変更されることがあります。本記事は執筆時点の情報に基づいたものであり、常に最新の状況を反映していることを保証するものではありません。
本記事の情報を利用したことにより生じた損害(不利益な判決、親権の不承認、紛争の激化等)について、当事務所は一切の責任を負いかねます。