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2023.12.01 不動産・建築

土地の使用方法とは

土地の使用方法とは

住居系の用途地域

土地は、指定されている用途地域によって、用途が細かく分類されているため、その活用方法も変わってきます。土地を扱うためには、各用途地域の特性をしっかり把握する必要があります。

市街化区域と用途地域の関係

市街化区域は、積極的に市街化を図っていく区域です。市街化を図るということは「建物を建築していく」ということが前提となりますが、やはりある一定の方向性(都市計画)に基づいた土地活用が求められます。市街化区域に指定された土地には、以下の用途地域(全13種類)のどれか一つが定められています。用途地域とはその名の通り「その土地に建築できる建物の用途」を制限していく制度です。たとえば、住居系の用途地域に指定されているエリアでは、大規模な商業施設や工場は建築できません。また、工業専用地域では工場のみを建築することができ、一般住宅の建築は禁止されます。

用途地域の種類

  • 住居系(8種類)
    第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域
    第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域
    第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域
    田園住居地域
  • 商業系(2種類)
    近隣商業地域、商業地域
  • 工業系(3種類)
    準工業地域、工業地域、工業専用地域

低層住居専用地域

第一種・第二種低層住居専用地域は、「低層住宅のための環境を保護する地域」とされ、文字通り「低層」の戸建て住宅街というイメージです。いわゆる閑静な住宅街であり、昔からある住宅地や新興住宅地のことです。
第一種・第二種低層住居専用地域はいずれも、建蔽率や容積率が低い数値となっているため、建築できる建物の規模は3階建て程度となりますが、「第一種」「第二種」であ「建築できる建物の用途」が異なります。さらに、第一種・第二種低層住居専用地域には、「建築物の絶対高さ制限(建築物の高さは10mまたは12m)」があります。

第一種低層住居専用地域

原則として、住宅のみ建築可能。戸建て住宅のほか、低層なマンションやアパートの建築も認められるが、店舗や事務所などは小規模であっても建築できません。なお、保育園・幼稚園・小学校・中学校・高等学校の建築は認められています。

第二種低層住居専用地域

第一種低層住居専用地域の不便さ(例:買い物が不便なため陸の孤島となりうる)を解消するため、第一種低層住居専用地域のイメージを残しつつ小規模な飲食店や店舗などの建築が許容されています。ただし、面積が150㎡以内までなどの一定の条件があります。

中高層住居専用地域

第一種・第二種中高層住居専用地域は、低層住居専用地域と同様に、住居専用地域ですが、こちらは高さ制限がなく、容積率に応じて3~5階建ての程度の、中高層住宅が立ち並ぶ住宅街となります。

第一種中高層住居専用地域

最寄り駅から徒歩圏内の、中高層の住居専用マンションが立ち並ぶイメージです。「住居専用地域」であるため、事務所は規模にかかわらず建築不可となりますが、2階建て以下で床面積500㎡以内の店舗は建築できます。また、小中学校、高等学校に加え、大学や病院の建築も許容されています。

第二種中高層住居専用地域

建築できる建物の種類は、第一種とほぼ同じです。第二種中高層住居専用地域から事務所(2階以下)」、1500㎡以内の店舗であれば建築可能です。

住居地域・準住居地域

第一種・第二種住居地域と準住居地域には、やや商業的な色合いが入り込みます。

第一種住居地域

マンションなどのほか、3,000㎡以内の床面積制限があるスーパーなどの店舗や事務所、ホテル、ボウリング場、自動車教習所などの建築が可能。

第二種住居地域

住居系用途地域と商業系用途のクッションとなる地域。マンションなどのほか、1万㎡以下のスーパーなどの建築も可能。ホテルや事務所なども、床面積制限がなくなり、カラオケやパチンコ店なども許容されます。

準住居地域

道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するために定める地域。マンションのほか、倉庫や車庫などの自動車関連・物流関連の施設の建築を容認する地域。車両の通行量の多い国道や幹線道路沿いに指定される。客席部分の床面積が200㎡以下の映画館も建築可能。

田園住居地域

農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とされ、近年の改正により用途地域に追加されました。第一種・第二種低層住居専用地域で建築できる建築部に加え「農産物の生産・集荷・処理・貯蔵用建築物」や、農産物の直売所や飲食店などの「農業関係の店舗」を立てることが出来ます。
また、田園住居地域内の農地は、宅地化するよりも農地としての保全を図ることにしているため、以下の行為をする場合は、市町村長の許可が必要です。

  1. 土地の形質の変更
  2. 建築物の建築
  3. 工作物の建築
  4. 土石などの物件の堆積

不動産でお悩みの方は、お気軽に半田みなと法律事務所へご連絡くださいませ。