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2023.01.25 企業法務顧問弁護士

情報セキュリティ

情報セキュリティ

サイバーセキュリティ基本法

情報セキュリティはとても重要で、長年情報セキュリティの確保、保護を包括的に規定する法令がなく、ITに関する諸政策推進の根拠法でもあるIT基本法が、情報セキュリティに関しても事実上の基本法とされていました。民法・刑法等の一般法に加えて、電子分野に特化した法令が整備されてきましたが、情報セキュリティに関する包括的な法令として、平成26年11月にサイバーセキュリティ基本法が成立、翌年の平成27年1月に施行されました。これは、我が国のサイバーセキュリティに関する施策に関し、基本理念や基本事項を定め、国の債務等を明らかにし、IT基本法と相まって、経済発展や国民の安全等を図るのみならず、我が国の安全保障にも寄与することを目的としています。

社内の情報セキュリティ

今日では、コンピュータは業務上欠くことのできない機器となっており、会社で業務用として貸与されたコンピュータであっても、勤務時間中、私的に利用されることが多いというのが実情です。一方会社としてはコンピュータウィルスへの感染のきっかけとなったり、不正行為の温床ともなりかけないことから、私的利用を禁止したり、監視・点検等の措置を執ることが考えられます。しかし、監視・点検を行うことは、従業員のプライバシー権の問題が生じたり、「勝手に見られた」と従業員に思われたり、労使間の信頼関係が損なわれるという問題も生じます。
会社としては、あらかじめ就業規則等において、①会社貸与のコンピュータ等機器の使用禁止、②電子メール及びインターネットの私的利用の禁止、③会社が必要と認めるときには適宜の方法を用いて監視・点検することがあり、従業員はそれを了承する旨を定め、それらに反する行為があった場合には、業務への使用の度合いに応じて懲戒処分の対象となる旨を規定し、従業員にあらかじめ周知しておくという方策が考えられます。

学校の情報セキュリティ

全国の学校では毎日のように多数の情報漏えいが発生しており、さらに組織的に事故を隠ぺいする事件も少なからず起きています。学校にある情報としては、健康診断のデータ、病歴、成績や素行、家族構成、経済状況など、一般の企業よりもはるかにセンシティブな情報が集まっています。学校とはいえ、漏えい事故が発生した場合は、損害賠償請求の対象になるため、現在セキュリティ強化に取り組む学校も増えてきています。
学校での情報漏えいには、成績処理の時期に多いなどの時期によるばらつきがあること、一般企業と比較して盗難、不正な情報の持ち出しが多く、誤操作が極端に少ないこと、教師が通勤に車を使うことが多いため、車上荒らしによる漏えいが多いこと、USBメモリ、PCなどの電子記録媒体の紛失の結果、情報漏えいの被害者が多数に及ぶこと等が報告されています。学校としては、個々人への教育、加えて組織的・物理的な対策を講じる必要があるでしょう。

半田みなと法律事務所では、サイバーセキュリティ法についてのご相談をお受けしております。お気軽にお問合せくださいませ。