半田市、常滑市、知多市で弁護士をお探しなら弁護士法人半田みなと法律事務所「お知らせ・コラム」ページ

MENU CLOSE

お知らせ・コラム

Column

カテゴリ

Category
2024.03.06 詐欺被害・消費者被害

クーリングオフ

クーリングオフ

クーリングオフとは

事業者と契約をしてから2~3日を過ぎて冷静に考えると「必要のない契約をした」と後悔し、契約をなかったことにしたいと思うことがあります。その場合のために、一定期間うちは消費者から契約の申し込みを撤回、または契約の解除をすることが法律で認められる場合があります。この撤回権や解除権のことをクーリングオフといいます。

クーリングオフには

契約関係を消滅させる強力な効果があることから、クーリングオフの通知は書面で行うのが原則です。内容は、契約年月日、商品名、契約金額、販売会社、契約解除の旨 を記載してください。書面であれば、ハガキでも手紙でもかまいませんが、普通郵便だと郵便事故で相手に届かないこともあります。また、悪質業者だとクーリングオフの通知が届いても無視する危険性が高いため、内容証明郵便を使うのが最も確実です。しかし、クーリングオフ期限が迫ってして内容証明郵便を準備している時間がないときは、郵便局の窓口で簡易書留郵便や特定記録郵便を利用するのが便利です。また最近では、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、預託取引などについては、電子メールなどを用いてクーリングオフをすることも可能となっています。
クーリングオフは、書面の発生時(電子内容証明郵便の場合は受付時)に効力が発生します。したがって、クーリングオフ期間の最終日の書面を出せば、業者に届いたのはその3日後だったとしても、契約は解除されたことになります。クーリングオフにより、業者は消費者が支払った代金全額を返還する義務を負います。

クーリングオフできる主な取引

  • 訪問販売:法定の契約書面を受け取った日から8日間
  • 電話勧誘販売:法定の契約書面を受け取った日から8日間
  • マルチ商法(連鎖販売取引):クーリングオフ制度告知の日から20日間
  • 現物まがい商法(預託取引):法定の契約書面を受け取った日から14日間
  • 海外先物取引:海外先物契約締結の翌日から14日間
  • 宅地建物取引:法定の契約書面を受け取った日から8日間
  • ゴルフ会員権取引:法定の契約書面を受け取った日から10日間
  • 投資顧問契約:法定の契約書面を受け取った日から10日間
  • 保険契約:法定の契約書面を受け取った日から8日間

クーリングオフの適用除外

クーリングオフ制度のある取引形態で購入した商品であってもクーリングオフができない場合があります。例えば、3,000円未満の現物取引や、すでに使用してしまった政令指定消耗品は訪問販売や電話勧誘販売による取引であっても、クーリングオフできないとされています。また、訪問購入の場合、自動車や家具、書籍、葬式など一部の商品、サービスはクーリングオフの適用対象外となります。

※政令指定消耗品とは、特定商取引法で定められており、一度でも開封して使用・消費すると大きく価値が損なわれる商品のことです。具体的には、以下のものです。

  • 健康食品(動物や植物の加工品で、一般の飲食用でなく、人が摂取するもの。医薬品を除く。)
  • 不織布、織物(幅13cm以上)
  • コンドーム、生理用品
  • 医薬品を除く防虫剤・殺虫剤・防臭剤・脱臭剤
  • 医薬品を除く化粧品・毛髪用剤・石けん・浴用剤・合成洗剤・洗浄剤・つや出し剤・ワックス・靴クリーム・歯ブラシ
  • 履物
  • 壁紙
  • 配置薬