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2023.01.13 離婚・男女問題

不貞行為で慰謝料請求できる条件

不貞行為で慰謝料請求できる条件

「配偶者が不倫をしているかも…」「配偶者が不倫をしたので慰謝料請求をしたい」と考えている方もいるのではないでようか。配偶者が不倫をした場合は、慰謝料を請求することができます。しかし、必ずしも慰謝料請求できるわけではありません。不倫を理由に慰謝料を請求するには、「不法行為」が成立する必要があるからです。ここでの不法行為とは、配偶者の「不貞行為」を指し、夫婦の「貞操義務」(結婚した夫婦の性的・肉体関係において純潔を保つ義務)に反して、夫や妻以外の異性と肉体関係を持つことをいいます。
不貞行為は配偶者の「結婚共同生活の平和の維持」という人格的利益を侵害する行為であり、一方配偶者には、不貞行為に及んだ他方配偶者および不貞相手に対する慰謝料請求権が認められています。しかし、「慰謝料請求できる条件」を満たさなければ、慰謝料を受け取ることはできません。また、実際に慰謝料請求をする際には証拠を確保しておくことも重要です。

慰謝料請求できる条件

◆婚姻関係にあること

不貞行為は、婚姻届を提出して法律的に結婚している夫婦間での問題であり、慰謝料請求するには、婚姻関係にある必要があります。また、結婚届を出しておらず、法律的には夫婦ではないが夫婦同然の生活をしている内縁関係の場合も、準婚関係として貞操義務が認められることになります。そのため内縁関係にある男女の一方が別の異性と性交渉をした場合は、不貞行為があるとして慰謝料を請求できます。

◆婚姻関係が破綻していないこと

慰謝料請求が認められるには、損害の発生が必要です。ここでの損害は、夫婦がお互いに負っている貞操義務に違反して不貞行為をしたことで、夫婦関係や家族関係が破壊し、精神的苦痛を受けたことを意味します。そのため、不貞行為より前の時点で、すでに夫婦関係が破綻していた場合、慰謝料請求は認められません。また、すでに離婚を前提に別居していたり、別居状態で離婚に向けた話し合いを進めていたりする場合も、不貞行為によって精神的苦痛を受けたとしても、不貞行為との因果関係が否定され、保護すべき夫婦間の利益がないと考えられるため、慰謝料は請求できません。

◆不貞行為があったこと

不貞行為とは、「配偶者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」と定義されています。つまり、配偶者と不倫相手に肉体関係があったことを言います。ただし、肉体関係がない場合であっても、あまりにも関係が親密で、それに類する行為がある場合や、その一歩手前でも、夫婦間の平穏で円満な共同生活を破壊されたような場合は、例外的に慰謝料請求が認められる可能性もあります。通常、異性とのデートやキス、電話やメールでのやりとりでは慰謝料請求はできません。

◆不貞相手の故意・過失があること

不倫相手に慰謝料を請求する場合は、不倫相手に不貞行為をしたことについて故意・過失あることが必要になります。例えば、相手が既婚者であると知って不貞行為をした(故意)、結婚指輪に気付かず、既婚者であることを知らずに不貞行為をした(過失)等の場合です。しかし、配偶者が不貞相手に対し独り身と偽り、それを信じる理由があった場合には、不倫相手には故意過失が認められないので慰謝料の請求はできません。また、夫婦間における慰謝料請求では、夫婦として婚姻関係にある以上、他方配偶者の権利を侵害する違法な行為があれば、その婚姻関係に悪影響を及ぼすことは明らかであることから、故意・過失の存否が問題になることはほとんどありません。

◆自由意思に基づくものであること

慰謝料を請求するには、配偶者と不倫相手が自由な意思で性交渉をしたことが必要です。酒に酔わせて関係を持ったり、相手の同意を得ずに無理やり性交渉をしたりした場合などは請求できません。

◆消滅時効が完成していないこと

慰謝料を請求できる期限を、民法724条で「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。」(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)と定めています。配偶者の不貞行為を知ったときから3年が経過してしまうと消滅時効となり、慰謝料の請求はできません。また、不貞行為から20年を経過した場合、たとえその不貞行為を知ったときから3年以内だとしても、同じく民法724条により慰謝料の請求はできません。

次回のコラムでは、①不貞行為とは、②必要な証拠などを詳しくご説明いたします。是非ご覧ください。

不貞行為に関して、お一人で悩んでおられませんか。是非ご相談いただければと思います。初回相談無料ですので、お気軽に半田みなと法律事務所までご相談くださいませ。

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