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2026.05.17 交通事故・労災

食品製造業での労災事故で受けられる補償は?損害賠償という方法も

食品製造業での労災事故で受けられる補償は?損害賠償という方法も

食品製造業の作業場では、転倒したり、指を切ったり擦ったりするなどの労災事故が起きやすい傾向があります。機械に手足や身体を挟まれたり、巻き込まれたりして重大事故につながるケースもあるので、作業中はくれぐれも注意が必要です。

もしも食品製造業の職場での作業中に怪我をしたら、労災保険の給付を受けましょう。手指を切断するなどの重大事故にあった場合は、後遺障害を申請して高額の給付を受けられる可能性もあります。

今回は、食品製造業で起きやすい労災事故にはどのようなものがあるか、労災保険の給付を受けるためのポイント、労災保険だけでは不十分な部分の補償などについて解説します。手続きの進め方次第で受け取れる金額が大きく異なるケースもあるため、弁護士に相談するメリットも大きいです。詳しく見ていきましょう。

食品製造業で起こりやすい労災事故

ベルトコンベア巻き込まれ

ベルトコンベアを清掃中、労働者の手袋がコンベアに引き込まれて、手が挟まれ怪我を負ったという事故。原因として、機械が稼働中に清掃を行っていたことや、安全装置が適切に機能していなかったことが考えられます。

食肉加工用ミキサーの刃に手が巻き込まれそうになった

ミキサーで食肉加工の作業中、肉種を変更するためミキサーに付着した肉片を落とそうとしたところ、スイッチは切ったもののミキサーがまだ動いており、手が巻き込まれそうになったという事例があります。食品加工用ミキサーの刃に手が巻き込まれてしまうと、手や腕を切断するおそれが十分にありますし、深く巻き込まれると死亡事故につながる可能性もあります。ミキサーの中に手を入れるときは、電源を切るとともにコンセントを抜き、攪拌羽根が完全に止まっていることを確認する必要があるでしょう。

熱い油による火傷

フライヤーから揚げ物を取り出そうとした労働者が、誤って熱い油が跳ねて顔に火傷を負ったという事故。

原因として、防護具の不使用、適切な作業手順が徹底されていなかったことが考えられます。食品加工工場では、加熱された調理器具の表面に触れたり、熱い食品の取り扱い中に、熱湯や高温の油が跳ねて肌に接触することで火傷が発生します。安全対策としては、高い温度の鍋や調理器具を扱う際には、鍋つかみや耐熱性の保護手袋を使用すること、機械操作や油・熱湯の取扱い方法の指導教育を徹底することが考えられます。

凍傷による手の損傷

氷を取り扱う労働者が、手袋を着用せず、長時間作業を続けたことから、手に凍傷を負ったという事故。

原因として、防護具の不使用、作業手順の不徹底が考えられます。冷蔵庫や冷凍庫などの寒冷環境下では、低体温症や凍傷のリスクが高まります。安全対策として、手袋や防寒具等による保温対策が不可欠です。

床の清掃中の転倒

清掃作業中に労働者が床にこぼれた油に滑って転倒して腰を強く打ち、休業を余儀なくされたといった事故。原因として、清掃中に油が拭き取られていなかったこと、適切な滑り止め靴を履いていなかったことが考えられます。

棚からの転落

食品倉庫で、高い棚から商品を取ろうとした労働者が、適切な踏み台やはしごを使用せずに、棚によじ登って商品をとろうとしたため、バランスを崩し、墜落したという事故。

原因として、適切な作業用具が使用されていなかったことと、高所作業の安全対策が不十分であったことが考えられます。食品工場では、高所での業務を行う作業が含まれることがあり、適切な安全対策ができていない場合、墜落や転落の事故が発生する可能性があります。安全対策としては、高所での作業を行う際には必要な安全装備を使用すること、会社による教育指導を徹底することが重要です。こうした安全対策をとっていない事業者(会社)には、安全配慮義務違反が認められる可能性が高いということになります。

不適切な姿勢での作業による膝の負傷

低い位置でしゃがんだままでの作業を長時間繰り返した労働者が、膝に過度な負担がかかり、膝を痛めたという事故。

原因として、作業台の高さが適切でなかったことや、適切な姿勢で作業を行うよう教育指導が徹底されていなかったことが考えられます。食品工場における作業では、不自然な体勢で、無理な体の動きや重い物の持ち運びを強いられ、それが日常的に反復継続されることから、過剰な身体負担となり腰痛や膝痛などの怪我の一因となることがあります。この問題に対処するための防止策として、重量物の搬送を軽減する、作業空間を広くする、定期的な体操やストレッチの時間を設けるといった安全対策が考えられます。

食品製造業で仕事中に怪我をしたら労災申請をするべき

労働者が業務を原因として負傷してしまった場合には、労災申請をすることで労災保険給付を受けることができます。

労災申請は、会社が被災労働者の代わりに行ってくれることも多いですが、一方で、仕事中に怪我をしたにもかかわらず、会社から「労災申請はするな」「治療費は会社が支払うから労災にはしないでほしい」「今回の事故は労災事故ではない」などと言われ、労災申請に会社が協力してくれないこともあります。

しかし、労災に該当するかどうかは会社が決めることではありません。会社が労災申請に協力してくれないときは、被災労働者自身で労災申請をすることもできます。労災が認定されると、治療に必要な療養補償給付や、怪我で働けないときの収入の補償となる「休業補償給付」、後遺障害が残ってしまったときには「障害補償給付」といった労災保険給付を受けることができ、怪我の治療費や収入等に対する負担が軽減されます。

食品製造業の場合は、滑って転倒して骨折をしたり、刃物で指などを切ったりしてしまうなど、治療が長期間にわたることや、後遺障害が残ってしまうことも珍しくありません。

会社が長期間にわたる治療費をすべて支払ってくれるとは限りませんし、後遺障害が残って失われてしまった労働能力に対する補償を会社が自発的にしてくれることはほとんどないと言っていいでしょう。労災申請をしないと、本来受けられたはずの補償を受けることができなくなってしまうため、仕事中に怪我をしたときは、労災申請をするべきです。

労災の補償で不十分なら会社に対して損害賠償をする方法も

労災保険からの給付には、慰謝料(入・通院慰謝料、後遺障害慰謝料)はなく、後遺障害による将来の収入減少への補償が不十分である、といった点があげられます。

上記で紹介した各事例での安全対策を会社側がとっていない場合には、会社の安全配慮義務違反が認められ、慰謝料や後遺障害による逸失利益等の賠償を受けられる可能性がありまする可能性があります。会社(事業主)に対して損害賠償請求をすることによって、労災保険給付だけでは不十分な部分の補償を求めることができるのです。

食品製造業での労災事故は弁護士に相談を!プロに相談するメリット

食品製造業の労災事故で適正な給付を受ける過程では、専門的な知識を要することも多いです。わからないことがあるときは、弁護士に相談しましょう。

弁護士は、後遺障害に認定されるかどうかの見通しを見極めた上で、有益な判断をしてくれます。労災の複雑な申請手続きを、弁護士に依頼して任せることもできます。

さらに、労災事故で手指を切断した場合には、労災保険以外にも企業側へ損害賠償請求をして、慰謝料や逸失利益などを受け取れる可能性もあります。企業側は責任を認めようとしないことも多いですが、弁護士に依頼すれば裁判も任せられますので、正当な賠償金を受け取れる可能性が高まります。弁護士への依頼を検討する際には、労災トラブルへの経験や実績が豊富な弁護士を選びましょう。

半田みなと法律事務所では、知多半島全域、碧南市、西尾市、高浜市などで労災に関する法律トラブルへのご相談を多くいただいております。食品製造業で業務中にケガをしてお悩みの方がおられましたら、まずはお気軽にご相談ください。

労災事故のご相談は、初回60分無料でお受けしております。お電話でもご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。


労災への給付には種類があります。他の給付の内容や条件などについてはこちらもご参考にしてください。